~ なよせ研究員のティータイム ~
「脇本脇本字脇本」つて住所がある笑撃!
(※2018年当時の住所より)
いえいえ、これふざけてませんよ、本当にあるんですよ、この住所が秋田県男鹿市に!
なんでこんな住所になってんの?って思いますよね?
深~い事情があったんですよね、調べてみたら…。
まずはこちらを一回読んで市町村のくぎりになる”大字”について軽く知りましょう。
読んだら続き行きましょう
「住所と地名の大研究」(※1:新潮社/今尾恵介)によると…
それまでは100戸未満の小さな町村が5万近くあったそうだが、1村の標準を300~500戸に引き下げられたため、いくつかの町村が合併する必要が生じた。(中略)
その前年の明治21年(1888年)に市制・町村制が公布された際の内務省訓令(中略)では、新市町名と大字について次のように規定している。
合併ノ町村ニハ新ニ其名称ヲ選定スヘシ。旧各町村ノ名称ハ大字トシテ之ヲ存スルコトヲ得
そうですね、村が合併するときに大字を境にして町村名をくっつけていったんですね。
男鹿市は昭和29年に1町4村(船川港町・男鹿中村・脇本村・戸賀村・五里合村)が合併して誕生した際に「町」「村」を外したとあります。(同※1)
従って合併後の脇本村は…
脇本村(大字)脇本 → 男鹿市(大字)脇本脇本
…となった。
ここで「脇本村(大字)脇本」の「(大字)脇本」は合併前からの村名で、そこにいくつかの村が合併して「行政村たる脇本村」となり、「町・村」は外したため「脇本脇本」となったそうです。
混乱に拍車をかけること請け合いですが、脇本脇本の中には小字としての「脇本」があったため、めでたくここに「脇本脇本字脇本」ができたとさ!
※(追記)なお、男鹿市には「戸賀戸賀字戸賀」という住所もあります!
(※2018年当時の住所なので現在もあるのかは・・・)
誤住所発見&住所分割のツールをみなさまに公開しています。
もちろん、「脇本脇本字脇本」も識別できますよ!