前回の 統廃合された市町村がややこしい で作った住所の判別ツールが完成して意気揚々としていたら…

「これ、なんか京都関係の住所が間違ってると表示されるけど、絶対あってるんだけど?」(いつもの営業さん)


え?そんなバカな…
郵便データ をもとにきれいに整形してくれている 【住所.JP】 さんのデータを検索してるのになんで?…って半信半疑で調べていくと…


郵便データは通り名が網羅されていなかった!

マジすか?マジなんすか?…えぇ、マジですっ…
例えばですが以下の住所…

〒6028307 京都府京都市上京区千本通芦山寺上る閻魔前町


この住所を 郵便番号検索 で検索してみると…

このようになるわけです。
そう、通り名は省かれてますよね。まるで存在しないかのように…。

ま、詳しいことはわからないんですが、どうやら郵便局としては通り名を網羅するつもりはないようですね。
通り名を使ってたり使ってなかったりしています。


そもそも通り名の仕組みって?

「通り名を知らずに京都を語るなかれ」…か、どうか知りませんが、そもそもどういう仕組みなの?って知る必要がありましたので調べました。
基本は「面している通り名+交差点名+方向」なんだそうです。
以下の図をご覧ください。

例えば、オレンジ四角のココをあらわす時は「C通う東入る」という感じらしいです。
でも、「C通え西入る」でもいいんだそうです。
同様にグリーン四角のココをあらわす時は「D通い下る」、同様に「D通え上る」でもいいようです。

この多様性が郵便データとしては困るのかもしれませんね。
でも、京都人にとっての通り名はそれこそ文化そのもののようで…

<東西の通り名の唄>(丸太町通り~九条通りまで)
まる たけ えびす に おし おいけ
あね さん ろっかく たこ にしき
し あや ぶっ たか まつ まん ごじょう
せきだ ちゃらちゃら うおのたな
ろくじょう しち(ひっ)ちょうとおりすぎ
はちじょう(はっちょう)こえれば とうじみち
くじょうおおじでとどめさす


このような唄がいくつもあるらしいです。
また、通り名を用いると大体どこら辺の地理なのかが慣れてくるとわかるそうです。

確かに自分の住んでいる地域でも「XX町XX丁目」はどのあたりなんて訊かれてもさっぱりわからんですから実用的でもあるんですね。


うんちくはいいとして、さすがにこのままというわけにもいかんですから何とか京都の通り名の代表的なものは押さえて判別できるようにしました。

通り名から推測できる「そうかもね」の住所を候補として作ったツールは完璧なツールではないんですが、普段ダイレクトメールの発送に使う分にはある程度役立つと思いますので、みなさまに公開しています。



それではまた。